2017年10月14日
マルコシ ワルサーP5 GBB化 製作記03

コンパクトで握りやすい。総弾数も8発で十分と考えるとイイ拳銃だと思う。
インナーシャーシ&各小部品を組み込んだ状態です。
左側面。デコッキングレバーの構成は実銃とは違うが、機能は同じに出来た。
写真を撮影した状態ではマガジンキャッチがP38そのままです。コレは作動をチェックして細かい調整をした後にマガジンの全長を短縮しつつマガジンキャッチの長さも詰めて形状を変更します。
右側面。
また作動実験しつつハンマー形状なんかも煮詰めていくので完成写真とは少しだけ各部形状が異なります。
フレーム左側面
試作には厚紙を使った。7枚位作って形状を詰めていった。
P5の特徴であるデコッキングレバーの表に出る部分はマルコシから頂きますが、その作動にはかなり悩みました。
フレームの中央にある銀色のパーツがデコッキングレバーの本体です。
その作動は・・・
ハンマーコッキング状態でデコッキングレバーを下げると写真赤丸部分がシアを押し上げて・・・
ハンマーを倒します。と同時に写真赤丸部分がハンマーの下側をブロックして完全にハンマーが倒れる事を阻止します。
マルゼンP38はハンマーが倒れてガスバルブノッカーを押す瞬間にはハンマーSPテンションが効いてない「響き打ち」なのでこの後、デコッキングレバーを離しても、ガスバルブを叩く事は無く、そのままハンマーダウンします。
P38は響き打ちなのだが、グリップウェイトを付けていないとハンマーSPテンションが効いちゃって、デコッキングレバーを離すとガスが「ポシュ」っと出る。
P5ではスライドストップもこのデコッキングレバーと連動するので、P38のスライドストップを延長してデコッキングレバーの作動と連携して動く様にしてあります。
実銃はかなり複雑なリンク機構がある様なのですが、今作では単純にピアノ線で延長して作動量を調整しやすくしています。

スライドストップレバーとデコッキングレバーを裏側から見た写真。スライドストップの延長はピアノ線をぶち込んだだけ。
タイミングとしては、遊び>スライドストップレバー作動>デコック作動という感じになりますのでデコッキングレバーをちょと下げると、スライドストップのみ下げることも出来ます。
デコッキングレバーの材質は何時もの1.2mm厚の鉄板です。作動試験には厚紙を使って数回形状試作をしました。
数回の試作の後、しっかりと作動できるようになりました。
ノーマルP38のトリガーバーはトリガーに差し込んであるだけです。
このままですとトリガーの穴から抜け落ちてしまう可能性があるので、トリガーバーのピンの先端に溝を彫り込み、そこにEリングをはめて作動確実性を高めています。

見えるかなぁ〜リアルではなくなるけど、作動確実性の向上には役立っている。
実銃P5のグリップフレーム前方にはセレーションが切ってあります。
16本も!
今回のP5の大山の一つがこのセレーションでした。

泣きそうに成りながら、チビリそうに成りながら手加工で挑んだセレーション。イイ工具が欲しいなぁ・・・・・
なぎなた型のヤスリも入手出来ず、0.9〜1mmピッチの筋目ヤスリもなく、いっそのこと見なかったことにしようか悩みましたが、ノギスとPカッター、良く切れる単目のヤスリで彫り込みました。
1m程離れて見ればそれらしく見えますが、まじまじと見るとお恥ずかしい限りです。
バレル周りです。

P38ベースにヤスリで削り込んだ。
ベースにするのはP38のバレルです。まず全長を詰めて、チャンバーの形状を変更します。
この作例ではP38のチャンバーを削り込んでいます。
円筒を削り出して行くのはかなり骨が折れますが、エジェクションポートが小さいので多少歪んでもあまり判りませんので、思い切っていきましょう。

本当なら、先端のブロックにワルサーバナーや口径などの刻印があるのだが、今回は華麗にスルーした。
先端ブロックはマルコシから移植しましたが、手間を考えるとマルっと製作した方が楽だったかも知れません。細かな寸法出しにプラ板を貼ったり削ったりしてます。
銃口にはライフリングっぽいモールドを作っています。
インナーバレルは長さを詰めています。銃口部分は切りっぱなしにしないでリーマなどでバリを取っておきましょう。
ロッキングブロックなどはノーマルを使用します。